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今井朋彦(俳優)× 忍足亜希子(俳優・手話監修)が語る、舞台『未来少年コナン』の身体性や手話の魅力!

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投稿日:2025/03/26

宮崎駿の初監督アニメ『未来少年コナン』の舞台版のバリアフリー配信がスタートした。演出家にインバル・ピント、及びダビッド・マンブッフを迎え、コンテンポラリーダンスや幻想的な映像演出など視覚的な魅力あふれる作品として話題を呼んだ本作。この度、レプカ役として出演した変幻自在な演技派のベテラン俳優・今井朋彦氏と、先頃ろう者として初の第98回キネマ旬報ベスト・テン助演女優賞を受賞し、本作の手話版監修を担当した忍足亜希子氏による対談が実現した。

手話はとても身体的な言語

今井:お久しぶりです!15年ぶり、いや25年ぶりかな?

 

忍足:初めてお会いしたのは「小さき神の作りし子ら」舞台オーディションのときでした。残念ながら私は配役されなかったのですが、今井さんはろう学校の先生役で、そこで一緒に演技をしていただいたことを覚えています。

 

今井:そうでしたね、でも手話、もう全然使えません。ほぼ全部忘れました(笑)

 

忍足:そんなことないです、先ほども手話でとても自然に挨拶や会話をしていただきましたよね!やはり手話に対して興味を持っていらっしゃるので、ずっと忘れずに使っていらっしゃるのかなと感じました。

 

今井:手話は表情や体で表現すると言いますが、僕はもともとダンスなんかも好きで少しやっているからか、やっぱり体で覚えたことは、頭よりも抜けにくいですね。勿論、忘れている部分も沢山あるんですが、こうやって忍足さんにお会いしたら、急に思い出しました。

 

忍足:とても素晴らしいです!

俳優の今井朋彦と忍足亜希子が赤いソファに座って手話で対話している

ー今井さんがとてもナチュラルに手話を使ってらっしゃって驚きました。どのように学ばれたのですか?

 

今井:当時は日本ろう者劇団の井崎(哲也)先生に教えて頂いたり、米内山(明宏)さんのビデオも見て手話を覚えました。井崎先生には、とにかく表情を使わなければ、と口酸っぱく言われました。どうしても最初は手を動かすことに一生懸命になってしまって、顔が死んだ状態になってしまって…。でもその後ずいぶん経って、その頃お世話になったろう者の方が、とある舞台を観にきてくださって「表情が良かったよ」と言ってもらえたのが嬉しかったです。手話を勉強した時の先生方のおかげです!と思いました。

舞台『未来少年コナン』視覚的な魅力・楽屋から感じた魅力

ーさて、今回バリアフリー配信がスタートした舞台『未来少年コナン』ですが、お二人の好きなシーンを教えていただけますか?

 

今井:いや、本当に全部好きなんですけど、あえて1つ挙げるとすれば、ゆらゆら揺れる船室のシーンですね。音楽も歌も素敵だし、装置の揺れに合わせたダンサーの動きもすごく好きで。劇場で僕はダイス船長役の宮尾俊太郎さんと楽屋が一緒だったんですが、あのシーンでは彼が舞台に出てるから、その時間は楽屋にいるのが僕だけなんですよ。なので、それをいいことにあの歌を歌ったりして。楽しいシーンを楽屋で一緒に楽しんでから、僕がズンっと暗くしに出て行く、という感じの流れで。

 

忍足:あの船室のシーンは本当に面白かったですね。他にも、コナンとラナが2人で魚のように泳いでいくようなシーンや、サメを捕まえたところなどは、本当に海の中で泳いでいるかのような雰囲気に魅了されました。砂漠のシーンの演出も素晴らしかったです。全体を通して、言葉にならない何かをダンスや映像など視覚で伝える要素がたくさんあって、ずっと見ていられました。

ゆらゆら揺れる船室のシーン。船室が右に傾き、ダイス船長やジムシー、船員たちが身体を斜めにしたり、踏ん張ったりして揺れている様子を表現している。

今井:僕は普段はいわゆるセリフ劇のお仕事の割合がどうしても多いのですが、今回のようなダンサーの方たちの動きには、声を使わずに人間が表現できることの可能性をすごく感じさせられました。もっと自分も体の可能性を意識しなければ、と思わせてくれる存在でもありました。

レプカ(今井朋彦)が真っ暗な背景の前に立って、険しい顔で話している。

ーレプカはどのような思いで演じてらっしゃいましたか?

 

今井:舞台版ならではの、一歩深めて書いて頂いた人間像を、僕がいい形で立体化しなければと思い、いわゆる悪役の類型にはまり込まないよう、ちゃんと一人の人間として演じるということを心掛けてました。彼なりの論理があって、ああいう行動を取っているはずなので。あとは最後のシーンで、ミラーの三角形の物体から落ちないように!たくさんのダンサーの方が大変な工夫をして支えてくださっているのを知っていたので、毎日気合いを入れて臨んでました。

手話版を観る楽しみ、手話のリズムの美しさ

ー今回初の配信となる手話版のおすすめポイントを教えてください

 

忍足:そのまま日本語通りに直訳すると伝わらないので、意味を掴んで、どのようにすれば聞こえない人が楽しめるか考えて翻訳を工夫しました。役名は、それぞれの特徴を捉えてサインネーム(手話で表現する名前)をつけました。レプカは「レ」の文字とカーリーなヘアスタイル、ダイスは髭を活かしました。ぜひ観てみて下さい。

 

今井:忍足さんの手話を改めて今日拝見して、とても美しいと感じました。以前手話を学んでいた時、ろう者の俳優さんたちの手の動きがすごく綺麗で何か独特のリズムがあり、それをどうやったら自分の体の中に入れられるんだろうとか、と考えた記憶が今蘇ってきました。劇の中で使われている音楽や会話のリズムと、そこにもう一つ手話をしてくださる方のリズムが重なる様子も観てみたいですね!

手話+バリアフリー字幕版の、サインネームの解説シーン。

自然なろう者の生き方を知ってほしいという思いから始まり、子ども達に背中を押されて俳優の道へ

ーどのようにして今のようなお仕事をされるようになったんでしょうか?

 

忍足:私は、29歳の時に聴者とろう者の共同監督による映画「アイ・ラヴ・ユー」に出演したことがきっかけで俳優になりました。私たちも聞こえる人と同じぐらい明るく普通に生活をしているのに、その頃はまだろう者は暗くて寂しい孤独な存在、というイメージを持っている方が多くて、私はそのような偏見や社会を変えたいという思いでオーディションに応募しました。ようやくろう者をテーマにした映画が少しずつ描かれ始めた頃でした。
その後、役者を続けるかどうか迷いもありましたが、ある時ろう学校に行く機会があって、そこで「自分は役者になりたいのだが、なれますか?」という質問を受けたんです。その時、次世代のろうの子どもたちの夢が叶えられる未来になって欲しいと感じ、私は役者を目指すことに決めました。子ども達に刺激され、背中を押されたんです。

忍足さんが赤いソファに座って手話で話している。

ー今でこそ、ろう者や手話を扱う作品が増えてきているとも思いますが、何かお感じになることはありますか?

 

忍足:ろう者の活躍する場は少しずつ増えていると思いますが、ろう者が出演する物語はまだまだ少なく、聞こえる人の日常生活の中のほんの一部という表現が多いです。また、手話は日本語と言語が違うだけでなく、ろう者独特の習慣もあり、文化も違います。両方の良さをうまく引き出せるような仕事をやっていきたいです。

自由に即興的に演じることの面白さから役者になった

今井: 僕の場合は、大学でたまたま演劇サークルに顔を出したのが、直接触れたきっかけで、そこで初めて自分で考えて即興的に演じていくというワークショップを体験して演じることの面白さを味わいました。その後、演技をきちんと学びたいと思い、文学座の試験を受けて大学時代から養成所に通い始め、そこからなんだかんだで、今に至ります。

 

忍足:今井さんはベテランの大先輩で、今回は再会できてとても嬉しいです。様々な作品で存在感ある演技を拝見しています!俳優として大切にしていることは何か、お聞きしたいです。

今井さんが赤いソファに座って笑顔で話している。

今井:最近思うのは、スキルも大事ですが、僕は「自分が自分として、そこにいる」ということに勝るものはないということです。どうしても仕事となると自分をこういう俳優だと思ってほしいとか、こう見せたいという欲がどんどん膨らんできてしまうのですが、なるべくそういう感情を取り払っていけたらと思っています。先日は子どもの学芸会に行ったのですが、シンプルにそれができている子がたくさんいました。

配信版だからこそ、語り合いながら家族で楽しめる

ー今井さんは子どもと演劇に関するお仕事もしてらっしゃいますね。

 

今井:僕はここ8年くらい、小学校で演劇ワークショップをやっているのですが、大人とは全く違う柔軟な発想で、こちらがすごく刺激をもらっています。大人って、こういうお芝居だったらここを見なきゃ、このテーマを中心に見なくちゃいけない、みたいに頭で考えてしまって自分で勝手に制約を作ってしまうんだけれど、子どもはその点自由なので、全然ストーリーの中心じゃないんだけどな!というようなところが、その子にとっての今日のスペシャルなポイントだったりもすることもある。一緒に過ごすと、自分が何か囚われてしまっていることに気づき、洗い流されます。

今井さんが微笑んで正面を向き、胸の前に上げた手には光を持っている。

ー子どもは、意外なところに着目しますよね。また鑑賞していると「これは何?今のはどういう意味?」と、質問してきます。この作品は様々に解釈し得る表現もあったり、そういった対話の種も散りばめられている気がします。その辺りは配信ならではの楽しみかもしれません。

 

忍足:実際の舞台は鑑賞の年齢制限がある場合もありますね。入れたとしても、長時間では子どもが飽きてしまうこともあります。配信ですと、時々止めたり巻き戻して何度か確認することもできますね。それから、今回の舞台美術は、本当に素敵で、色とりどりの山、花、海、といった視覚表現をぜひ見ていただきたいと思います。

忍足さんが微笑んで正面を向き、胸の前で光をつまむように持っている。

今井:本番はうちの子どもも観にきましたが、劇場ではなかなかお喋りができないので、確かに家だと、これ面白い、この人かっこいい、とか好きなこと言えますね。今度は僕も家で子どもと一緒に配信見てみようと思います。

 

忍足:『未来少年コナン』は、昔から広く親しまれている物語ですので、子どもからお年寄りまで幅広く、家族やお友達と一緒に、ぜひたくさんの方々にご覧になっていただきたいです。

 

今井:とにかく観る要素は沢山で、色んなことが起きていますので、見つけながら隅々まで繰り返し楽しんでもらえたら嬉しいです!

編集後記

とても和気藹々とした雰囲気の中、今井さんがご自身が話す速度を手話通訳者の方々に確認をしたり、また自然に手話を使って忍足さんと挨拶なさったりしていたのがとても印象的でした。忍足さんの手話も、今井さんがおっしゃるようにとても美しく、聴いていて見ていて、素敵な対談でした。ありがとうございました!皆様ぜひ、舞台『未来少年コナン』バリアフリー配信をお楽しみください。

記事制作:THEATRE for ALL編集部/precog バリアフリー制作チーム

編集・ライティング:金森香

インタビュー写真:淵上裕太
舞台写真:田中亜紀
© NIPPON ANIMATION CO., LTD.
“Incredible Tide” Copyright © 1970 by Alexander Key Stage performance rights in Japanese language arranged with McIntosh & Otis, Inc. through Japan UNI Agency, Inc.


製作:一般社団法人EPAD 
バリアフリー企画制作:THEATRE for ALL(株式会社precog)
助成:文化庁 人材育成・収益化に向けた舞台芸術デジタルアーカイブ化推進支援事業

舞台『未来少年コナン』(2024年上演)
バリアフリー配信

公演HP:https://horipro-stage.jp/stage/fbconan2024/

配信ページ:https://theatreforall.net/movie/conan/

 

<スタッフ>

原作:日本アニメーション制作「未来少年コナン」(監督:宮崎 駿 脚本:中野顕彰 胡桃 哲 吉川惣司)
演出・振付・美術:インバル・ピント
演出:ダビッド・マンブッフ
脚本:伊藤靖朗
音楽:阿部海太郎
作詞:大崎清夏

 

<キャスト>

コナン:加藤清史郎
ラナ:影山優佳
ジムシー:成河
モンスリー:門脇 麦
ダイス:宮尾俊太郎
ルーケほか:岡野一平
レプカ:今井朋彦
おじい・ラオ博士:椎名桔平

 

<ダンサー> 五十音順

川合ロン、笹本龍史、柴 一平、鈴木美奈子、皆川まゆむ、森井 淳、黎霞、Rion Watley

 

<ミュージシャン>

トウヤマタケオ、佐藤公哉、中村大史、萱谷亮一/服部 恵

 

【配信プラットフォーム】

THEATRE for ALL(株式会社precog)

 

【配信映像】

  • ・オリジナル版
  • ・日本語バリアフリー字幕
  • ・日本語音声ガイド
  • ・日本手話+日本語バリアフリー字幕

 

【情報保障製作】

  • ・日本語バリアフリー字幕、日本語音声ガイド、日本手話:舞台ナビLAMP
  • ・日本語バリアフリー字幕提供:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京芸術劇場/株式会社イヤホンガイド
  • ・日本語音声ガイドアドバイザー:高橋彩子
  • ・手話通訳:加藤裕子、丸山垂穂
  • ・手話監修、歌詞手話翻訳:忍足亜希子、三浦剛

 

【配信開始】

12月24日(火)15:00~

 

【視聴料金】

通常料金:4,500円
※購入日より7日間視聴可能です
※視聴には外部サイトVimeoのアカウント登録が必要となります。

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