True Colors FASHION ドキュメンタリー映像「対話する衣服」-6組の”当事者”との葛藤 –
監督:河合宏樹
ABOUT
新進気鋭のファッションデザイナーを輩出しつづける私塾「ここのがっこう」。本作では当校から選抜された6人のデザイナーが作品制作に挑んでいる。モデルとなるのは、体型も身体性も、社会的な背景もことなる6名。当事者となった両者は対話をかさね、ときに葛藤をいだきながらも経験したことのない服づくりをすすめていく。監督は「うたのはじまり」の河合宏樹。クライマックシーンでは写真・構成でLILY SHU、音楽で蓮沼執太が参加している。
「ファッションデザインの役割とは、様々な個性と生き方を拡張し、新たな人間像を表現することにある。僕は今回今まで味わったことのない人間像を目の当たりにした」山縣良和(ここのがっこう)
作品の基本情報
- 上映時間
- 84分
- 料金
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〈定額制・月会員〉 1,800円(税込) / 月〈定額制・年会員〉 30,000円(税込) / 年 ※その他にも特典ありこの作品は有料会員限定でお楽しみいただけます。
- 配信期限
- 配信終了の予定はありません。
- ジャンル
- ドキュメンタリー
本作品のアクセシビリティ
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音声ガイド
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手話
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バリアフリー字幕
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字幕
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多言語対応
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吹き替え
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作家オリジナルのバリアフリー
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ノンバーバル
アクセシビリティについて
本作品のアクセシビリティについて
3つのバリアフリー動画を用意しています。タブを切り替えてご覧ください。
●音声ガイド: 目が見えない・見えづらい方向けに、場面や人物の動きといった視覚情報をナレーションでお伝えします。
●バリアフリー日本語字幕: 話している言葉と話者名に加えて、音楽や効果音などの主な音情報を文字にした字幕を表示します。
●バリアフリー英語字幕: 話している言葉と話者名に加えて、音楽や効果音などの主な音情報を文字にした英語字幕です。
なおこちらでは、英語圏の視聴者にも音声ガイドとバリアフリー英語字幕の表現をご理解いただくために、作品の一部に英語音声ガイドを組み込んでいます。同じく「オリジナル」タブの映像では健常者のみなさまに音声ガイドとバリアフリー字幕の表現を知っていただくために、作品の一部に音声ガイドとバリアフリー日本語字幕を組み込んでいます。
アーティスト・製作者からのメッセージ
自分とは異なる聴こえ方、見え方、響き方をしているかもしれない、他者の知覚への想像力を働かせることは、誰にとっても世界をぐんと広げることです。本作は全編を通して当事者との対話について考えるドキュメンタリーですが、最後のシーンでは言葉を超えたアプローチでのコミュニケーションにも挑戦します。隣人を感じ、自分の物語を重ね合わせることで切り拓かれる地平は、独りでは到達し得ない風景を見せてくれるはずです。(金森 香)
アーティストプロフィール
ここのがっこう
2008年、ファッションの本質を学ぶ学校として、山縣良和によって設立。2014年、日本で初めてセントラル・セント・マーチンズ美術大学ファッション学部とのコラボレーション授業を開催。2019年には、ロンドンのメディア「Buisiness of Fashion」による、ファッション業界で影響力のある人物「BoF 500」に選出。現在活躍するデザイナー、アーティストを数多く輩出している。https://www.coconogacco.com/
河合宏樹
学生時代から自主映画を制作。東日本大震災以降は、ミュージシャンやパフォーマーらに焦点を当てた撮影を続けた。2014年に古川日出男らが被災地を中心に上演した朗読劇「銀河鉄道の夜」の活動に密着したドキュメンタリー作品『ほんとうのうた〜朗読劇「銀河鉄道の夜」を追って〜』を発表。2016年、七尾旅人が戦死自衛官に扮した初のライブ映像作品『兵士 A』を監督した。2017年には飴屋法水と山下澄人の初タッグ作品『コルバトントリ、』の公演を映像化。2020年2月に“ろう”の写真家、齋藤陽道の子育てを通じコミュニケーションのあり方にフォーカスした「うたのはじまり」を発表した。
『うたはじまり』公式HP▷https://utanohajimari.com/
アクセシビリティを通して、様々な感覚にファッションを伝える試み
五感の可能性を引き出し、衣服を視覚だけに頼らず感じて頂く為に、言葉や音、そして、写真を使い重層した時間を表現し、その衣服の魅力あるイメージを伝えるコラボレーション制作にクライマックスシーンで挑戦しました。
モデルの声や作品の素材音、シューティングの時に発生する環境音などを音楽家・蓮沼執太が構築し、 写真家・LILY SHUがドキュメント写真をコラージュすることで、蓄積された時間をも感じる新しいファッションの楽しみ方を提示しています。インクルーシブなアプローチで表現されるファッションを是非体験してみて下さい。
下記、監督の河合宏樹が制作中に、参考にした文献より一文を引用させて頂きます。
“対話においては、合意や調和(ハーモニー)を目指す必要はない。
むしろ「違っていること」こそが歓迎される。
共感を大切にしながらも、自分と相手の「違い」を掘り下げること。
異なった意見が対立しあわずに共存している状態を
対話実践では「ポリフォニー」と呼ぶ。”――斎藤環(精神科医)
出典:斎藤環・與那覇潤「心を病んだらいけないの?」(新潮選書)より
サウンドデザイン
蓮沼執太
1983年、東京都生まれ。蓮沼執太フィルを組織して国内外でのコンサート公演をはじめ、映画、演劇、などでの制作多数。また、映像、 サウンド、立体、インスタレーションを発表し、個展形式での展覧会を活発に行っている。主な個展に『 〜 ing』(資生堂ギャラリー 2018)など。第69回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。
http://www.shutahasunuma.com/
写真・構成
身体性と行為、個人の在り方とそれぞれとの関わり方、その先にある主体性と空間の問題について関心を持ちながら制作を続けている中国出身のLILY SHUが、デザイナーとモデルの思いに耳を傾けながら、作品の魅力を様々な表現や手法で写真に収めていきました。それぞれの個性が輝く瞬間を切り取った作品の数々をご覧ください。
LILY SHU (リリー・シュウ)
1988年中国黒龍江省ハルビン市生まれ。一個体の身体的実存からはじめ、空間・光・物質の宇宙論的アプローチをたどりながら、可視と不可視の政治学、越境する想像力をテーマに制作に取り組んでいる。
https://www.lilyshu.com/
クレジット
デザイナー : 市川秀樹、 斎藤幸樹、SiThuAung、タキカワサリ、田畑大地、八木華
モデル : アオイヤマダ、葦原海、大前光市、カイト、須川まきこ、ちびもえこ
プランナー・アドバイザー : 山縣良和(ここのがっこう)
キャスティング : Oi-chan
写真・構成 : LILY SHU
音楽 : 蓮沼執太
エンジニア : 葛西敏彦(studio ATLIO)
撮影 : 渡辺俊介
ドキュメンタリー監督 : 河合宏樹
制作進行 : 城光寺美那、山本さくら、佐藤啓太(ここのがっこう)、大草桃子(ここのがっこう)
プロデューサー : 金森香(一般社団法人DRIFTERS INTERNATIONAL)
主催 : 日本財団DIVERSITY IN THE ARTS、一般社団法人DRIFTERS INTERNATIONAL
共催 : 文化庁、THEATRE for ALL、株式会社precog、令和2年度戦略的芸術文化創造推進事業『文化芸術収益力強化事業』
協力 : ここのがっこう、GAKU