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【まるっとみんなの調査団 in 軽井沢】 ヒアリングリサーチレポート《番外編》犀の角:荒井洋文さん、伊藤茶色さん

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投稿日:2023/03/10

まるっとみんなの調査団は、軽井沢を中心とした長野県東信地域にインクルーシブな映画祭をつくるべく立ち上がった運営チームです。2022年9月に行われたキックオフミーティング以降、10~70代までのさまざまな思いを持った14人のメンバーが活動をしてきました。

 

▶︎【まるっとみんなの調査団 in 軽井沢】キックオフミーテーティング レポート | THEATRE for ALL

 

10月~12月までは、インクルーシブな地域活動に取り組むキーパーソンたちにインタビューを行い、多様性のある場づくりのためのヒントや、アート活動をきっかけにつながりを生み出すポイントをメンバー全員で学んできました。メンバーたちは一連の学びをふまえ、誰もが一緒に楽しめるインクルーシブな映画祭「まるっとみんなで映画祭 in 軽井沢」に向けたアイデアを考え、去る2月18日、まちの関係者に向けて発表しました。

今回のレポートでは、2022年11月、NPO法人リベルテの皆さんにお話を伺ったあと、犀の角の荒井洋文さん・伊藤茶色さんに伺ったお話について報告します。上田市内の様々なパートナーを巻き込み、上田のカルチャーシーンと福祉や教育を有機的につなぐ場づくりの秘訣は何でしょうか。

 

荒井洋文さんは、上田市出身で、静岡県舞台芸術センター制作部にも所属されていました。さまざまな困難を乗り越え、2016年、演劇やアート活動、ライブなどで使用できるイベントスペースとゲストハウスを備えた民営文化施設「犀の角」をオープンされ、全国的にも注目を集めています。

荒井洋文さん

伊藤茶色さんは、高校の演劇部を経て、劇団の制作担当者として演劇のキャリアを積んで来られました。犀の角の事業はもちろん、長野県芸術監督団事業で串田和美さんのスタッフについたのをきっかけに、県の事業にも関わり、県内ではフリーランスの舞台スタッフにおける若きリーダー的存在になられていると言えるでしょう。

伊藤茶色さん

劇場という場から、温かくて強固で新しい、人と人のつながりを生み出す犀の角

中村 犀の角を始めた、または関わるようになったきっかけは何ですか。

 

荒井 犀の角は2016年にオープンして、今年で7年目を迎えます。僕自身は大学で演劇の活動をした後に公共劇場の仕事をし、2014年に生まれ育った上田市に帰ってきました。ここはもともと商工信用組合という小さな銀行だった建物で、当時たまたま知り合った方の紹介でお借りすることになり、50席ほどの小劇場とスタジオやレンタルスペース、ゲストハウスを運営しています。
僕が上田に帰ってきた当時、上田市には演劇をする劇場がなかったんです。上田でも演劇の活動は何らかの形で続けたいと思っていたので、ここに劇場があれば上田で芝居が見られるし、自分でも使えるしと思って始めたわけです。

犀の角はカフェとしての機能も。ここがイベント空間としてさまざまに変容(撮影:太田拓実)
右手にある劇場と併設している犀の角のゲストハウス部分(撮影:太田拓実)

伊藤 私は上田市から車で30分ぐらい離れた丸子という地域の出身です。2年間だけ東京の専門学校に通ったものの、東京の速度や人との距離感が合わなくて、戻ってきました(笑)。もともと高校演劇をやっていたので、その仲間ともう一度劇団を旗揚げしてから4年ほど経ったころに、荒井さんが犀の角をつくり始めました。

当時は「上田に劇場?」と信じられないほど、演劇ができる場所は何もなかったんです。なので、犀の角ができると聞いてワクワクしながら立ち上げをお手伝いさせてもらい、今に至ります。ここは私にとっての大学みたいな感じなんですよ。見たことのないこと、感じたことのないことに出会えて、知的好奇心をくすぐられる場です。

 

荒井 犀の角には劇場だけでなく、宿泊や飲食のできる機能もあります。民間で小劇場を経営するのは難しいけれど、この建物には部屋がたくさんあるので、人に貸したり、ほかの業態を組み合わせれば何とか成り立つんじゃないかという目論みでやってきています。  犀の角をオープンさせて一番課題だったのは、上田では演劇を見る人がまだそんなにいなかったことです。なので、とにかく劇場というものを知ってもらったり、使ってもらう必要があったのですが、ゲストハウスをやりながら週末に演劇をやるというスタイルだったので、平日の日中はいつも閉めていたんです。ゲストハウスの仕事って、チェックインが始まる夕方4時からチェックアウトの終わる朝10時までなんですよね。

 

中村 リベルテさんや犀の角さんをはじめ、上田市で活動する皆さんの横のつながりには目を見張るものがあります。お互いの領域を超えて活動するようになったきっかけは何だったのでしょう。

 

荒井 日中の空いている時間をだれかに使ってもらいたいと思っていたときに、最初に話をしてくれたのがリベルテの武捨和貴さんでした。もともと武捨さんには、障害のある人が社会にもっと出ていく仕組みをつくりたいという話を伺っていたので、「犀の角の空いている時間でカフェか何かをしてみませんか?」と持ちかけ、リベルテのメンバーさんによる出張カフェを1年半くらいやりました。社会に出たい人と空いた空間というマッチングで実現したこの企画は、まちとの横のつながりが動くきっかけだったと思います。

ところがコロナ禍になって、宿泊も減り、劇場利用もなくなる状態になりました。その時、これまでつながりのあったミュージシャンや、文化拠点の運営をしている人がぽつぽつと集まって、この状況でもできるライブをやってみようという話になりました。それで実現したのが、海野町商店街が見える窓越しに歌うライブ企画「一坪半劇場」でした。

一坪半劇場で歌う安藤則男さん(撮影:安徳希仁)

荒井 このライブをきっかけに集まった人たちで、これからの話をするようになりました。ライブの出演者の一人が、実は先ほど皆さんがリベルテで会われたNPO法人場作りネットの元島生くんです。彼は仕事で若者の相談支援をやっているのですが、コロナ禍になってから相談件数がうなぎのぼりになり、困りごとを抱えた人がすごく増えている話をしてくれました。
その元島くんが、やっぱりオンラインでの相談支援とは別に、ライブのように生で、今ここでやり取りすることをしたい、シェアハウスみたいな場所で話ができる環境をつくりたいと言っていました。その話を聞いたときに「もしそれをやるんだったら、犀の角でどうですか?」と。リベルテの時と一緒で、犀の角もインバウンド需要がゼロになってゲストハウスが動かなくなってしまったし、空いているよりは、だれかに入ってもらったほうがいいかなと話していたんです。
ちょうど上田映劇でも、引きこもりの子どもたちの居場所づくりをする「うえだ子どもシネマクラブ」ができていて、犀の角に集まっていた人たちの問題意識が共通しているように見えました。せっかくだから皆で一緒に、困ったとき雨風をしのげる場所を上田につくろうと「のきした」プロジェクトが始まりました。プロジェクトには、500円で女性が泊まれるやどかりハウスという事業をはじめ、持ち寄りの道具や材料で料理をつくってふるまう「おふるまい」、放課後の子どもたちの居場所を提供する「イロイロ倶楽部」、ライブやシンポジウムなどが含まれています。

2カ月に一度のペースで行われる「おふるまい」のミーティング
「おふるまい」でのオープンマイクの様子

荒井 利用した人の中には、ライブを聴いて安心した、楽になったという感想文を送ってくれた人もいます。これまで相談室や病院の中では少し難しかったようなコミュニケーションが、劇場だからこそ生まれているような気がします。もともと演劇をやっている人も、社会にうまくなじめない人とか、悩みを抱えている人が多いので、悩みを解決はできないけれど、だれかがそばにいてくれる、そんな取り組みになってきたかなと思います。

 

伊藤 私はコロナ禍になって劇場がストップしちゃって、自分の居場所がここに無くなってしまうかもしれないと、すごく不安になっていました。そうしたら「のきした」の話が出てきて、最初は「え!劇場じゃなくっちゃうじゃん!」と思っていました(笑)。

 

中村 コロナ禍に入る前と後で、変化したことはありますか。

 

荒井 コロナ前から、変化の兆しはありました。リベルテさんをはじめ、犀の角に来る人が変わったことで、その人たちが劇場の大きな部分を占めるようになった感じがします。以前は観光のお客さんが中心でした。観光のお客さんと地域の仲間、商店街の人やアーティストがどう出会うかを大事にしながら、その一つとして始めた「上田街中演劇祭」をどうやって盛り上げて、どれだけ地域の人に見てもらえるかということを一生懸命考えていましたよね。

 

伊藤 コロナの前は、不特定多数の人に向けて公演情報を発信していく感触でした。それに比べると、コロナ後の今は顔が見えてきた、その人に見てもらうにはどうしたらいいんだろうということを考えているような気がします。やどかりハウスやイロイロ倶楽部でかかわっている子たちが、別役実さんの不条理劇に出会う瞬間を生み出すことに、すごくやりがいを感じます。

 

 

「のきした」の活動から生まれた盆踊り(撮影:直井保彦)
「のきした」の活動から生まれたパレード、街の人に焼き芋を配った(撮影:直井保彦)

中村 今後の展望は?

 

荒井 正直、コロナ禍を経てお客さんの来方がまったく変わってしまったという感じはしています。不特定多数に告知しても全然響かなくて、特定の人にピンポイントでアプローチしていく必要があります。コロナ禍が多少落ち着いたとしても、その傾向は変わらないんじゃないかなと思っています。だから、演劇祭も小規模にしていって、個別にやっていくイメージでしょうか。
 それ以上に「イロイロ倶楽部」や「やどかりハウス」のように、子どもたちや立場の弱い人に向けた事業を真剣に考えていきたいですね。僕も小さな娘がいるので、子どもたちが安心して過ごせる居場所がないことには危機感を持っています。だから、演劇をやるためだけじゃなく居場所や部室として劇場を使っていくことで、いわゆるコモンズというか、共有地的な、あるいは空き地のような機能を持った場所として劇場を役立ていきたいですね。

インタビューでは、犀の角が劇場としてだけでなく、上田のまちを行き交う人たちとともにつくり上げる居場所として機能し始めるまでのお話をたっぷり聞かせていただきました。コロナ禍で立ち上がった「のきした」の取り組みが、今後どのように展開していくのか、私たちも参考にしながらインクルーシブな映画祭づくりに取り組んでいきたいですね!

 

犀の角 http://sainotsuno.org/

のきした https://nokiproject.webnode.jp/

うえだイロイロ倶楽部 https://www.facebook.com/ueda.iroiro.club/

うえだ子どもシネマクラブ https://uedakodomocinema.localinfo.jp/

NPO法人 場作りネット https://buzzcre8net.hatenablog.com/

 

文責:唐川恵美子
インタビュー参加者:石巻、大久保、島田、高橋、塚越、中村、眞木、三枝
運営:中村、唐川

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