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「I/O」
毛利悠子

About

流れるロール紙で構成される本作は、空間の情報を電気信号に変換しオブジェを動かす。人工と自然が織り成す、独自の生態系とも喩えられる毛利の代表作であるインスタレーションを、詩人、大崎清夏と映像作家、玄宇民とともに映像化。大崎が作品からインスピレーションを受け創作した詩「《I/O》のための断章」をナレーターが読み上げていく。
アート作品を知覚するとは?という問いへ挑む。


写真©新津保建秀
無料
  • 現代アート

作品について

毛利悠子のインスタレーション《I/O》は、A4のロール紙、モーター、毛ばたき、ベルリラ(鉄琴)など様々な素材で構成された作品です。浅草の隅田川沿いにある鉄筋コンクリートのビルの4階、ここが映像の舞台になります。このビルはもともと木材の販売所でしたがその後、靴を取扱うようになり現在はアートやデザインなどに関わる会社が入ってきました。前の会社が引っ越し内装工事が入る前に《I/O》が設置されました。この部屋に入ると最初に見えてくるのはロール紙。天井から見上げる高さほどに吊られた2m×27cmの長方形の木枠からちょうどアルファベットのWのような形で垂れ下がっています。よくみるとモーターで紙がゆっくりと送られています。その構造体が2つあります。それぞれの木枠の中央あたりから白いケーブルの束が空間に広がりその先に電球が5個ぶらさがっています。また木枠の後ろのほうのケーブルの束の先には毛ばたきが5本、もう一つの木枠のほうには小さな振動モーターが5個繋がって、床に置かれた鼓笛隊のベルリラの上で震え叩き鳴らしています。

 《I/O》は機械仕掛けで動いています。ロール紙が湿度や空気の流れといった展示室の情報とともに、床の埃や塵をすくい取ります。それらは、センサーで読み取られて、電気信号の入力/出力へと変わります。信号は毛ばたきやベルリラに送られて動作をコントロールしています。ですがその動きは予想ができません。思いもよらない動きさえも取り入れ柔軟に変化する本作は、人工と自然とが織りなす独自の生態系にもみえてきます。

 私たちはこの空間に滞在し、日の出から日の入りの光で大きくかわる作品の様子を、大崎清夏の詩と玄宇民の映像に残していきました。詩が中性的な響きをもつ萩原慶の声で朗読され、やがて朗読の背景には紙が床に擦れる音やモーターが紙を送る機械音、車や鳥などの環境音が重なり、作品のあちこちで繰り広げられるごくささやかな信号の伝達が、豊かなサウンドスケープを奏ではじめます。

《I/O》のための断章

鑑賞者の代表として詩人の大崎清夏さんをお迎えし、《I/O》のための断章を書き上げてもらいました。大崎さんの詩は目や耳、または身体に届く様々な情景をそれぞれの人が想像できるきっかけの役割をしています。約10分の中で些細ながらも表情が変化する玄宇民さんの映像を詩の朗読とともに届けることで、美術館とは違った鑑賞体験ができるのではないかと期待しています。

 

詩のテキストのダウンロードはこちらから。

I/Oのための断章_日本語版(PDF)

I/Oのための断章_英語版(PDF)

 

アクセシビリティについて

本作品のアクセシビリティについて

※2つのバリアフリー動画をご用意しています。タブを切り替えてご覧ください。
作家オリジナルのバリアフリー : バリアフリーを考慮し、みんなが楽しめるように作家オリジナルの工夫を凝らしたもの。
・日本語
・英語

 

映像に何が映っているかをガイドした代替テキストを用意しました。映像の中の音も作品の一部として、あわせてお楽しみください。

代替テキスト_日本語(PDF)

代替テキスト_英語(PDF)

 

 

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アーティストプロフィール

毛利悠子

1980年神奈川県生まれ。磁力や重力、光など、目に見えず触ることのできない力をセンシングするインスタレーションを制作。主な個展に2018年「Voluta」カムデン・アーツ・センター(ロンドン)、2018年「ただし抵抗はあるものとする」十和田市現代美術館ほか、数々の国際展およびグループ展に参加。2015年に日産アートアワードグランプリ、2017年に第67回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。

クレジット 

インスタレーション 毛利悠子

詩 大崎清夏 

 

映像 玄宇民 

朗読 萩原慶

音響 藤口諒太

 

作品設計 nomena アトリエセツナ

会場 nomena

設営 HIGURE 17-15 cas

制作スタッフ 伊藤里織 敷根功士朗

 

英訳 近藤学

 

マネジメント 金島隆弘+藤原羽田合同会社

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