投稿日:2021/02/05
オンライン型劇場「THEATRE for ALL」には、過去の名作・話題作が多数ラインナップされている。ここでは3つの作品をピックアップ。タイ生まれのマンガ家ウィスット ポンニミットの初期アニメ作品「heshieit」、2020年に上演された「ボクの穴、彼の穴。」と、わらび座 ミュージカル「ジパング青春記-慶長遣欧使節団出帆-」の、楽しみ方のポイントを紹介する。なお作品にはそれぞれ、字幕や吹替、手話通訳など、鑑賞の楽しみ方が増えるアクセシビリティガイドがついていることも魅力の1つ。過去の名作・話題作や、気になっていたアノ作品など、多彩な作品に気軽にアプローチでき、それぞれの楽しみ方で鑑賞することができる。
PARCOプロダクション
「ボクの穴、彼の穴。
The Enemy」
塹壕に取り残された兵士二人は……松尾スズキ(翻訳)×ノゾエ征爾(演出)の二人芝居に宮沢氷魚・大鶴佐助が挑戦


デビッド・カリ原作による絵本を、松尾スズキの翻訳、ノゾエ征爾の翻案・脚本・演出で立ち上げた作品。2016年に初演され、2020年に宮沢氷魚、大鶴佐助の顔合わせで上演された。物語の軸となるのは、戦場の塹壕に取り残された2人の兵士。それぞれの穴の中で、兵士たちは見えない敵への妄想をどんどん膨らませていき……。
シリアスなのにどこかコミカルなセリフの応酬、乘峯雅寛が手がける、舞台を覆う大きな穴が開いた布の美術、ノゾエ作品に欠かせない田中馨の音楽など、舞台の魅力とイマジネーションに富んだ作品だ。ノゾエ監修によるバリアフリー日本語字幕、音声ガイドつき。
【作品データ】
■配信期間2/5(金)〜2/18(木)
■料金3,000円(税込)
■上演時間86分
原作:デビッド・カリ イラスト:セルジュ・ブロック 翻訳:松尾スズキ(千倉書房より) 翻案・脚本・演出:ノゾエ征爾 出演:宮沢氷魚、大鶴佐助
公演実施:2020年9月17日(木)〜23日(水)東京芸術劇場 プレイハウス
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わらび座 ミュージカル
「ジパング青春記-
慶長遣欧使節団出帆-」
鹿踊や和太鼓を交え、横内謙介とわらび座が送るオリジナル時代劇ミュージカル


1951年に秋田県仙北市を拠点に設立され、民族伝統をベースにした創作を続けているわらび座。2017年に初演わらび劇場公演、2018年1~2月に仙台市ロングラン公演、2019~2020年に全国ツアー公演が行われた「ジパング青春記」は、扉座の横内謙介が作・作詞・演出を手がけたオリジナルミュージカルだ。
舞台は1611年、慶長の大地震で津波に襲われた三陸地方。被災から2か月後、石巻の海辺をさまよっていたリウタは、藩主・伊達政宗から1000本の木を切り出すという仕事を授かるが……。
宮城の郷土芸能である鹿踊や和太鼓など多彩な表現・楽曲が盛り込まれた、郷土色豊かな作品となっている。本作にはキャストや制作スタッフの作品解説のほか、英語字幕、バリアフリー日本語字幕が付く。
【作品データ】
■配信期間2/5(金)~4/5(月)
■料金1,000円(税込)
■上演時間約100分
作・作詞・演出:横内謙介 作曲:深沢桂子 振付:ラッキィ池田、彩木エリ 出演:小山雄大、戎本みろ、岡村雄三、椿千代、天野翔太、小林弥央、黒木友宜、千葉真琴、内田勝之、瀧田和彦、菊池結夢、冨樫美羽
公演実施:2020年9月27日(日)秋田県 男鹿市民文化会館 大ホール ほか
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ウィスット ポンニミット
「hesheit」
キュートでシュール!日本でも愛されるタイ出身のアーティストがデビュー作を自らアニメ化


“タムくん”の愛称で呼ばれるタイ・バンコク出身のアーティスト、ウィスット・ポンニミット。タイと日本を股にかけて活動する彼のチャーミングなイラストは、誰もが一度は目にしたことがあるはず。細野晴臣や星野源、くるりといったミュージシャンとのコラボでも注目を集めている。
デビュー作のマンガシリーズをポンニミット自らがアニメ化した本作では、世界のあれこれに思考を巡らせて紡いだシュールな物語が展開。日本語吹替、バリアフリー日本語字幕、日本語字幕・英語字幕(音声はタイ語)、手話通訳あり。
【作品データ】
■配信期間2/19(金)~3/31(水)
■料金500円(税込)
■上演時間41分
監督:ウィスット・ポンニミット
公開:2005年
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