マラー/サド
(マルキ・ド・サドの演出のもとにシャラントン精神病院患者によって演じられたジャン=ポール・マラーの迫害と暗殺)
アルテ・エ・サルーテ
ABOUT
2018年10月に初来日した演劇集団アルテ・エ・サルーテの『Marah/Sade』を映像作品化。精神科病院を廃止したイタリアで、自らの障害と向き合う人々が作り上げた舞台は、境遇が大きく異なる日本の観客に強いメッセージを投げかける。
フランスのシャラントン精神病院に収監されているマルキ・ド・サド侯爵が、患者たちを使い、フランス革命指導者であり、後にシャルロット・コルデーにより浴槽で刺殺されるジャン=ポール・マラーのドラマを描くという設定の劇中劇です。実際に精神障害や社会からの疎外を経験した俳優達が、芸術的な感性と巧みな演技力で、革命、そして、人間としての自由を表現しています。
エミリア・ロマーニャ州立ボローニャ地域保健連合機構精神保健局の患者たちによるプロフェッショナルな劇団「アルテ・エ・サルーテ」がエミリア・ロマーニャ演劇財団、アレーナ・デル・ソーレ劇場と協同で制作した舞台作品。ペーター・ヴァイスによる原作は、1964年に初演され、1967年にはピーター・ブルックにより映画化されました。
作品の基本情報
- 上映時間
- 71分
- 言語
- イタリア語
- 料金
- 無料
- ジャンル
- 演劇
本作品のアクセシビリティ
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音声ガイド
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手話
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バリアフリー字幕
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字幕
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多言語対応
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吹き替え
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作家オリジナルのバリアフリー
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ノンバーバル
8つのバリアフリー動画をご用意しています。視聴ページに移動後、ご覧になりたいバージョンのリンクをクリックしてください。
*YouTubeでのご視聴となります。
- 字幕(日本語、英語、イタリア語、中国語、タガログ語、ビルマ語、ベンガル語)
- バリアフリー字幕+演劇手話通訳
POINT!
演劇に日本人出演者も参加しています。招聘公演の予定地だった東京・浜松・名古屋・大阪・仙台の精神障害者当事者および、精神保健領域で従事する医療職および福祉職たちです。
日本人参加者の参加までのエピソードとその心理的背景をみなさんと共有する機会を持っていくことで、日本における精神保健の普及啓発につなげていきたいと考えています。いつか視聴してくださったみなさんとそのような機会が持てることを楽しみにしています。
アーティスト・制作者からのメッセージ
日本での精神保健・医療福祉の施策が進められるなかで、精神科病院での社会的入院や、地域での差別や偏見など、当事者の望む支援や生活が十分に与えられているとは言い難い現状があります。一方イタリアでは、1978年の精神保健法(バザーリア法)により精神科医療の制度を改革し、精神科病院の廃止や、患者の自由意思による治療といった、先行的な取り組みが行われています。そのなかで生まれた地域活動の一つが今回ご紹介する演劇活動です。アートを通しメンタルヘルスを考えるきっかけになれば幸いです。
アーティストプロフィール
アルテ・エ・サルーテ
アルテ・エ・サルーテ非営利協会が主催する養成コースは、エミリア・ロマーニャ州立地域保健機構ボローニャ精神保健局の患者80名以上が通っており、そのうち41名(散文劇団17名、児童向け劇団6名、サイコラジオ放送12名、人形劇団6名)が継続的に参加・活動をしています。創立以来、散文劇25作品、児童向け劇12作品、人形劇11作品、合計48作以上の演劇作品を制作または共同制作。(2013年現在)ここ10年間で、3劇団で400回以上の公演を実施、観客数は7万人以上にのぼります。
クレジット
■公演
主催:文化庁、特定非営利活動法人東京ソテリア
文化庁委託事業「令和3年度障害者等による文化芸術活動推進事業(文化芸術による共生社会の推進を含む)」
エミリア・ロマーニャ州立ボローニャ地域保健連合機構精神保健局、エミリア・ロマーニャ演劇財団アルテ・エ・サルーテONLUS
後援:公益社団法人全国精神保健福祉会連合会、認定特定非営利活動法人地域精神保健福祉機構、特定非営利活動法人全国精神障害者地域生活支援協議会、外務省、独立行政法人国際交流基金、朝日新聞社、公益財団法人日伊協会
協力:株式会社マザーズ、株式会社シロシベ
認証:beyond2020プログラム
助成:2020年度公益財団法人森村豊明会助成金
<東京>
出演:たかちゃん、かなぶん、Kiyoe Kubota、まっちゃん、葉子さん、うえちゃん
演出:かなぶん、『マラー/サド』東京チーム
歌唱指導:野元由紀子
撮影場所提供:村上医院
撮影:株式会社 伝元
カメラマン:青木峻
音響:Takuya Fujiki
映像編集:Takuya Fujiki
<浜松>
じゅりえっと♡、まつこ、まりりん、すずや、なおちゃん、アーキ
エキストラ出演:かれん
サポーター:かおりん
実行委員:望永 和美
<名古屋>
俳優:山崎裕
出演:今畠美保
演出家:加藤智宏
映像作家:田中博之
撮影アシスタント:佐藤良祐
撮影場所:栄能楽堂
小道具作成:コミュニティカフェかかぽの皆さん
支援者:近藤克明
支援者:中山ちはる
<大阪>
有我譲慶、小西文明、chico、杉原稲美、蓑島豪智、百々昭人、八山隆志、景井由佳子
演技指導:中川義文(兵庫県立ピッコロ劇団)
歌唱指導:山中みつる(加古川シティオペラ)
撮影会場・稽古場所提供:ひとつぶの種
■映像
日本語翻訳:横田さやか
イタリア語字幕:横田さやか
タガログ語翻訳:ヘクターアトム・ポサダス
タガログ語翻訳協力:ジオ・ポテス、グエラン・ルアルカ
英語翻訳:安田ビクトリア
中国語翻訳:孫晶
ビルマ語(ミャンマー語)翻訳(မြန်မာဘာသာပြန်):Tin Ko Myo
ベンガル語翻訳:山本
撮影:
東京:株式会社伝元
浜松・仙台:知久陽太(ウタオー芸能事務所)/安田直樹
名古屋・大阪:田中 博之/佐藤良祐
制作:特定非営利活動法人東京ソテリア
代表理事 野口博文
事務局:栗原和美、塚本さやか、長谷川志帆、松本直之
イヴォンヌ・ドネガーニ(エミリア・ロマーニャ州地域保健連合機構ボローニャ精神保健‐依存症局前局長、精神科医)
ナンニ・ガレッラ(アルテ・エ・サルーテ監督)