2023/12/08
TfA編集部より、今週のおすすめコンテンツ
師走になり、今年を振り返る時期に差し掛かってきました。この1年、コロナのひととおりの収束を経て、また生活様式が変化する中で、オンラインという選択肢が広がったとともに、リアルでのコミュニケーションも変化しつつあるように思えます。より多様な関係性、よりさまざまな選択肢を求めて、実際に人が集まって対話をし、新しい感覚をつかみ、形にしていくことが必要なように思われます。
12月17日には、小学校中学年くらいのお子様を対象として、東京都大田区で見える人、見えない人が共に作品を鑑賞し、作品について語る「ミるミる見るツアー 〜ままごとの代表作「わが星」の映像を聴いて、語るワークショップ〜」が開催されます。「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」の皆さんがファシリテーターとなり、さまざまな見方で、映像と言葉の新しい楽しみ方やとらえ方を発見していく、対話型ワークショップです。よろしければ、ぜひチェックしてくださいね。
▶︎詳細&お申し込み
さて、今週も、THEATRE for ALLのおすすめコンテンツをお届けいたします。
記事編
■100の回路
アートと福祉の専門家にアクセシビリティについて尋ねるインタビューシリーズ「100の回路」より、リアルな芸術鑑賞の場が復活しつつある今この時にこそお届けしたい「デザイン」、「演劇/音声ガイド」それぞれの場づくりを担われる3名のインタビュー。
いすたえこさんに聞く、“なんだろ? 楽しそう!”なバリアフリーデザイン
「アクセシビリティを追求したデザインは、多くの人にとっても受け入れやすいものになる。」グラフィックデザイナーいすたえこさんに聞く、バリアフリーなデザインの楽しさと可能性!
演劇結社ばっかりばっかりが考える、演者にも観客にもバリアフリーな演劇のつくり方
役者も音声ガイド制作も!同じ時間、空間で障害のある人とない人が一緒に楽しめる演出を工夫するプロ集団、演劇結社ばっかりばっかりのバリアフリー演劇とは?
動画編
今回は、チェルフィッチュ特集。
チェルフィッチュ特集
【演劇】『消しゴム山』配信版・『消しゴム山は見ている』(日本語字幕/英語字幕)
ヒトとモノがかぎりなくフラットな関係性で存在する世界を演劇によって生み出すことはできるのか? ヒト、モノ、時間、空間、言語など、劇空間を構成するあらゆる要素を再構成する劇場版の「消しゴム山」と、ライブパフォーマンスと「映像演劇」が一体化した美術館版の「消しゴム森」、ここでは前者の奇妙でユーモラスだが、幾多の発見がつまった公演の模様をお送りします。
【演劇】チェルフィッチュ×藤倉大 with Klangforum Wien 新作音楽劇 ワークインプログレス公演 (音声ガイド/多言語字幕)
これまでも様々なかたちで“音楽劇”に挑んできたチェルフィッチュ/岡田利規と、世界的作曲家・藤倉大。現代演劇と現代音楽、それぞれのトップランナーがタッグを組み、2023年にウィーン芸術週間にて初演を迎える本作。俳優は歌唱とは異なる手法で、そして音楽は情景や心情を描くものとは異なる在り方で、相互に作用することで、言葉と音楽のまったく新しい関係から新たな“音楽劇”が想像されました!
2003年米軍がイラク空爆を開始した当時の社会と若者たちの日常を革新的な戯曲と身体表現で描き、世界30都市以上で上演されました。初演から10年以上が経ち、若者像も、都市も、情報の速度も、戦争との距離も変わったいま、もはや“時代劇”とも呼べる本作が、全国オーディションによって選ばれた20代前半の俳優7人によって新たに生まれ変わります。
お出かけ情報編
お出かけ情報では、おすすめのイベント情報をお届けします。
【東京】【12月9日(土)】【無料】公園で踊ろう! 野外パフォーマンス(成果発表)新人Hソケリッサ!
路上生活経験があるダンサーが集まる「ソケリッサ」というグループを知っていますか?講師のアオキ裕キ先生とソケリッサと一緒に、大人も子どもも、障害のある人も1歳から参加できる3日間のダンスのワークショップを通じて生まれた作品を鑑賞しよう!
▶︎詳細&お申し込み
【東京】【12月17日(日)】【無料】ミるミる見るツアー 〜映像を聴いて、語るワークショップ〜(鑑賞サポートあり)
小学5年生から6年生くらいのお子様を対象にした、目の見える人、見えない人が一緒に映像を見て、聴いて、語る。さまざまな見方で、映像と言葉の新しい楽しみ方やとらえ方を発見していく、対話型ワークショップです。
▶︎詳細&お申し込み
【京都】【12月21日(木)】【舞台関係者向け研修・交流会】
令和6年4月から民間事業者による障害のある方への合理的配慮が義務付けられることになり、舞台芸術業界でも「バリアフリー化」という言葉を耳にすることが多くなってきました。舞台芸術関係者のみなさんの経験や知見をもとに「そもそも舞台芸術におけるバリアは、どこにあるのか?」を共に考える研修・交流会を開催します。「合理的配慮」と、合理的配慮を知る上で重要な「障害の社会モデル」の基礎知識を学び、既にバリアフリー化に取り組んでいらっしゃる方も、これから取り組もうとしている方も一緒に、劇場や公演での実践について考えてみませんか。
▶︎詳細&お申し込み
編集部注目トピック!
2023年10月7日(土)〜 12月17日(日)
場所:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA(滋賀県)
100の回路に登場した広瀬浩二郎先生が監修される、展覧会が12月17日まで滋賀県近江八幡のNO-MAで開催中。すべての展示作品に触れる、美術のユニバーサルな鑑賞方法を問い直す展覧会です!
12月23日・夜 オンライン朗読会『クリスマス・イブイブラジオ』開催! – バリア
今回の100の回路に登場する、バリアフリー演劇結社ばっかりばっかりさんより、クリスマスイブの朗読会のお知らせです!
アートと福祉のイベント情報をお寄せください
THEATRE for ALL編集部では、アートと福祉の活動や、障害のある方も参加しやすいユニバーサルなお出かけ情報等をSNSやWEBページを通して、広めていく活動をお手伝いしていきたいと考えています。掲載可否や方法等はご依頼頂いて以降のご相談にはなりますが、情報掲載をご検討の方はぜひ一度、お問い合わせください。