cocoon

マームとジプシー

ABOUT

少女たちの賑やかな日常が戦争によって否応なしに死と隣り合わせの日々へと変わっていく様子を、切実さを持って描く。

2013年夏、演劇作家・藤田貴大率いるマームとジプシーが音楽家・原田郁子と共に沖縄戦に動員される少女たちに着想を得て創作された漫画家・今日マチ子の「cocoon」を舞台化。

公開中

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作品の基本情報

上映時間
155分
言語
日本語
料金
〈レンタル〉 1,500円(税込) 視聴期間: 168時間 / 7日間 この作品はレンタル(PPV)でご視聴いただけます。*Vimeoの仕様上、お客様の閲覧環境によって金額が米ドル表示になる可能性もございます。
ジャンル
演劇
シリーズ
EPAD × THEATRE for ALL

本作品のアクセシビリティ

  • 音声ガイド
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  • オリジナル(アクセシビリティなし)
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  • 日本手話

POINT!

演劇界のみならずあらゆるジャンルのクリエイター及び観客より激賞された。初演以降2015年、2022年と沖縄を含む様々な土地で上演を重ねている。

アーティスト・制作者 からのメッセージ

いつだってずっと、もう何年も。どこか内側に在るシーンというシーンは、眼裏で目まぐるしくリフレインしている。最速のスピードを持って、脳内を駆けめぐる。

あの季節の、あの湿度のなかを走りつづけている。もしくは、歩いている。校舎のなかを。休み時間、教室から教室へ。廊下を、歩いている。なんともない日々の眺め。しかし、その平穏さが一変する瞬間。いつのまにか忍びよっていた影に気づかずに、ある瞬間。いとも簡単に内側は壊されて、破裂した。

わたしたちは、終わることのない"cocoon"のなかを生きている。生きるしかない。

どういう音のなかで。どんな感触を持って。わたしたちは歩くだろう。走るだろう。旅にでたわたしたちは、どこでだれと出会って。なにを想うだろう。出会っただれかのなにかに、触れることはできるだろうか。

現在、変わることのなかったこの世界を生きて。あのあとの、そのあとの世界をどうして生きるのかという問いに抗いながら、でもやはり生きて。なにを想像するだろう。

もうとっくに内側は、空想の繭は破裂している。外に放り出されて、ただ立ち尽くして。なにを見つめて。耳を澄ませて。想像するか。

歩いて、そして走る。届くはずのない足音がここまで届いている気がするから。

2022.4.25 藤田貴大(チラシより)

 

北海道にて18歳まで過ごしたぼくは"cocoon"と出会って、沖縄を知った。見て、記憶した時間がどうしたら客席のまえに現れて、存在できるか。あっという間に過ぎ去ったあと、ひとびとのなかにどう残るか。いつかまたひとりひとりの脳内で、劇場にて刻まれたこの感触は、おぼろげな輪郭のなかで再生されることはあるのだろうか。そうかんがえつづけて、10年が経った。

この世界に生まれて、この世界のからくりを知ってもまだ生きて、なにを見るか。同時になにを見ないか。なにを記憶して、そしてなにを忘れるか。見たもの、あるいは記憶をかたちにして、この生命よりさきにある生命になにをつなげたいか。もしくはなにを断たなくてはいけないか。

だれしもに席は用意されてあって、その席でさまざまな生命と対峙する。ときに死を目のあたりにして、問う。どうして、現在生きるか。

はじめて沖縄を訪れたとき、聞こえた声が在った。その瞬間、音が見えた。声は、音は、まだ繭のなかにいて羽化できずにいた。いつか飛ぶ。その姿を想像して夢を見た。

声は、音は。光となって。その席まで届くか。

2022.6.30 藤田貴大(パンフレットより)

アーティスト プロフィール

藤田貴大

撮影:井上佐由紀

 

1985年北海道出身。2007年マームとジプシーを旗揚げ。以降全作品の作・演出を担当。作品を象徴するシーンを幾度も繰り返す“リフレイン”の手法で注目を集める。2012年第56回岸田國士戯曲賞を26歳で受賞。以降、様々な分野の作家との共作を積極的に行うと同時に、演劇経験を問わず様々な年代との創作にも意欲的に取り組む。2016年第23回読売演劇大賞優秀演出家賞受賞。演劇作品以外でもエッセイや小説、共作漫画の発表など活動は多岐に渡る。


マームとジプシー

 

藤田貴大が全作品の脚本と演出を務める演劇団体として2007年設立。2012年よりオリジナルの演劇作品と並行して、他ジャンルの作家との共作を発表。あらゆる形で作品を発表し、演劇界のみならず様々なジャンルの作家や観客より高い注目を受けている。

http://mum-gypsy.com/wp-mum/

クレジット

■公演クレジット
出演
青柳いづみ、菊池明明、小泉まき、大田優希、荻原綾、小石川桃子、佐藤桃子、猿渡遥、須藤日奈子、高田静流、中島有紀乃、仲宗根葵、中村夏子、成田亜佑美、石井亮介、内田健司、尾野島慎太朗

原作:今日マチ子(「cocoon」秋田書店)
作・演出:藤田貴大
音楽:原田郁子
衣装:高橋 愛(suzuki takayuki)
照明:南 香織(LICHT-ER)
音響:田鹿 充(△巛)
録音:東岳 志(山食音)
映像:召田実子
ヘアメイク:池田慎二(team ikeda)
ヴォイス/フィジカルディレクター:石ケ森光政
文献調査:橋本倫史、青柳いづみ
舞台監督:森山香緒梨、熊木 進

企画制作・主催/合同会社マームとジプシー

■収録スタッフ
8K収録・編集:アストロデザイン株式会社
音声収録:Dolby Atmos収録・MA:株式会社TBS アクト、株式会社クープ、田鹿充(△巛)
制作進行:株式会社ビスケ


製作:一般社団法人EPAD 
バリアフリー企画制作:THEATRE for ALL(株式会社precog)
日本語バリアフリー字幕:舞台ナビLAMP
日本語音声ガイド:舞台ナビLAMP
手話翻訳:那須映里、長谷川翔平
手話監修:廣川麻子、那須善子
手話映像 撮影・編集: 社会福祉法人聴力障害者情報文化センター

文化庁文化芸術振興費補助金(統括団体による文化芸術需要回復・地域活性化事業(アートキャラバン2))|独立行政法人日本芸術文化振興会

EPAD × THEATRE for ALLとは?

EPADによる上演作品のアーカイブ事業と、バリアフリーな劇場体験を目指す「THEATRE for ALL」が力を合わせて、視覚や聴覚に障害がある方や、さまざまな理由で劇場に行きづらいと感じる方へ向けて鑑賞機会を届ける取組です。舞台芸術の価値ある財産を活かして、鑑賞体験を広げ、その魅力を伝えます。

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