2023/12/29

TfA編集部より、年末年始におうちでみてほしいおすすめコンテンツ

2023年11月より動画配信サービスから、より広いコンテンツを発信するWEBメディアとして徐々に舵を切り始めたTHEATRE for ALL。

2023年最終号となる「編集部おすすめ号」では、年末年始にじっくりおうちで楽しんでいただきたい動画や記事をピックアップしてお届けいたします。

 

2023年もおつかれさまでした!2024年、皆さんが良い年を迎えられますように。どうぞ今後ともTHEATRE for ALLをよろしくお願いいたします!

 

ー記事編ー

■100の回路

アートと福祉の専門家にアクセシビリティについて尋ねるインタビューシリーズ「100の回路」は、リアルな芸術鑑賞の場が復活しつつある今この時にこそお届けしたいさまざまな専門の現場の知恵、視点、視座をお届けしている記事です。2020年、THEATRE for ALLが立ち上げの当初に企画、編集、執筆されたものを再編集してお届けしています。気になる記事をぜひチェックしてみてくださいね。

 

森美術館 白木栄世さんに聞く、ミュージアムを開いていくということ

森美術館のアソシエイト・ラーニング・キュレーターである白木さん。アートと人をつなぐ美術館の役割とは?それぞれの人がそれぞれらしくあれる場づくりのヒントとは?

 

「わからない」から「わける」のではなく「わかろう」とすること (TA-net 廣川麻子さん)

ろう当事者であり、障害者の演劇活動や観劇環境をよくするための活動をリードされる廣川さん。誰もが演劇作品を楽しむことができる環境はどのようにつくっていけるのか?

 

全盲のフィールドワーカー広瀬さんに聞く「無視覚流」のすすめ

視覚障害当事者で、長年、ユニバーサルミュージアムの実践研究者として活動されている、国立民族学博物館准教授の広瀬浩二郎さん。それぞれの人が、それぞれの文化、価値観、身体、言語を持って楽しさを共有できるようなミュージアムとは?

 

ほっちのロッヂ 唐川さんに聞く、アートでアプローチする医療福祉

長野県軽井沢町「診療所と大きな台所のあるところ ほっちのロッヂ」。”ケアの文化拠点”というユニークなテーマを掲げる診療所では、「アート」が「処方」されている?!

 

いすたえこさんに聞く、“なんだろ? 楽しそう!”なバリアフリーデザイン

「アクセシビリティを追求したデザインは、多くの人にとっても受け入れやすいものになる。」グラフィックデザイナーいすたえこさんに聞く、バリアフリーなデザインの楽しさと可能性!

 

演劇結社ばっかりばっかりが考える、演者にも観客にもバリアフリーな演劇のつくり方

役者も音声ガイド制作も!同じ時間、空間で障害のある人とない人が一緒に楽しめる演出を工夫するプロ集団、演劇結社ばっかりばっかりのバリアフリー演劇とは?

 

生活介護事業所「ぬかつくるとこ」に聞く、こだわりをおもしろがる方法

岡山県の生活介護事業所「ぬかつくるとこ」は、「アートを活用した自分らしい生活をおくることのできる福祉事業所」としてユニークな活動を展開しています。ぬかびとさんとまぜびとさん?今あるものを肯定して何かを生み出す秘訣とは?

 

多様な人が集まる空間での「ファシリテーション」のゴールとは?(臼井隆志さん)

「アート」と「教育」。ワークショップデザインの手法をもとに、乳幼児から大人までを対象とした創造性教育の場に携わっている臼井隆志さんに『多様な人が集まる空間をファシリテーションする』ための回路を取材しました。

 

写真家尾崎さんに聞く、世界の見方と伝え方

写真家尾崎大輔さんが出会った、視えない人の見ている世界。写真のワークショップを通じて、視覚障害当事者と晴眼者が共に世界を共有することで見えてきたこと

 

舞台芸術通訳者 福岡さんに聞く異文化との対話と理解

国内外で舞台芸術の通訳者として活躍される福岡さん。各地でのエピソードとともに、異文化理解における、演劇の役割、結論を出さずに「対話」を続けることの大切さについてお聞きしました。

 

■【2024年3月末までの限定配信】福祉と芸術をつなぐ実践者にみてほしい、6本のオンデマンド講座をご紹介

文化庁委託事業「令和5年度障害者等による文化芸術活動推進事業」として、一般社団法人DRIFTERS INTERNATIONALが主催する、「障害のある人と考える 舞台芸術表現と鑑賞のための講座」。その入門編としてオンライン開催された講座がオンデマンドの学びのコンテンツとして公開されています。

 

全6本(随時公開)の動画コンテンツは、これから福祉とアートの現場で活動したい方たちにぜひご覧いただきたい6つのテーマが設定されており、それぞれの専門家が講師として、わかりやすくレクチャーしています。手話通訳、日本語字幕付。2024年3月31日まで期間限定での配信ですので、どうぞお見逃しなく!

 

ー動画編ー

 

障害のある人と考える舞台芸術表現と鑑賞のための講座

「ダイバーシティ」や「インクルージョン」、「合理的配慮」などの言葉が溢れる時代。私たちはその言葉の意味をきちんと理解できているでしょうか?障害当事者の芸術鑑賞及び体験を充実させるための施設職員とアーティストの育成プログラム、オンライン講座の映像をお届けします。

 

年末年始特集

子どもから大人まで、家族で、ひとりで、お友だちと。ゆっくりみていただきたい作品をご紹介します。

 

●話題作!

【ドキュメンタリー】太陽の塔(日本語バリアフリー字幕+日本語音声ガイド/日本語バリアフリー字幕)

大阪万博開催から約半世紀が経った今もなお、大阪のシンボルであり、人々を魅了し続ける岡本太郎の太陽の塔。その太陽の塔についての、“最初で最後のドキュメンタリー映画。太陽の塔とは、いったい何か?(関根光才)

 

●こどもも大人も楽しい!

【アニメーション】『PAPER?/かみ?』(ノンバーンバル)
音楽家・蓮沼執太と映像作家・水尻自子が知的障害のある利用者とのワークショップ体験をもとに、一方的に鑑賞するだけではない映像作品の可能性に挑戦しました。福祉施設での日常に目を向けながら、当事者も介助者も、子どもも大人も、誰もが共に過ごす時間が生まれることを目指した本作は、2021年からTHEATRE for ALL LABの取り組みとして行っている、福祉施設に芸術鑑賞と創作を届ける「劇場をつくるラボ」のオリジナルアニメーション作品です。作品にはたくさんの紙が登場します。(蓮沼執太×水尻自子)

▶︎この作品をもっと味わうための解説動画2つのQはこちら

 

【演劇】めにみえない みみにしたい(日本語バリアフリー字幕/日本語音声ガイド/日本語手話+バリアフリー字幕)
藤田貴大が子どもから大人まで一緒に楽しめる演劇作品として彩の国さいたま芸術劇場と共に初めて取り組んだ本作。演劇ならではの見立てやしりとり、じゃんけんといったゲーム、シャボン玉などの視覚効果、多様な要素を取り入れながら、少女の成長や自立、戦争というモチーフを描いた。俳優4人が、主人公の女の子のほか、母親、狩人、森の動物や妖精たちまで、多彩な登場人物を次々と演じ分けていく。原田郁子が音楽を、衣装はsuzuki takayukiが担当。(マームとジプシー)

▶︎この作品をもっと味わうための解説動画2つのQはこちら

 

【着ぐるみ】シバ兄とニャン君(日本語バリアフリー字幕/日本語字幕/日本語バリアフリー音声ガイド+吹替+字幕)
ある大人と子どもが扮する犬と猫のコンビによる子供番組《シバ兄とニャン君》は、子どもたちの間で大ブームに。ふたりはまるで百科事典のように、子どもたちの質問には答えていきますが、自分自身が抱える問題の答えは見つけられずにいました。母親に会いたくても会いにいく勇気がないニャン君と、ある人物と不倫関係にあるシバ兄。ひとつの旅をきっかけに、ふたりの心の奥底に眠っている“井戸”が掘り起こされていきます。(江宗傑)

 

【クレイアニメ】Waltz(日本語音声ガイド/英語字幕)
そうした世界へまったく無個性なソーセージが現れました。彼はこれまで違う形の仲間を見たことがなく、首から下げたネックレスの番号で「ナイン」と呼ばれています。
様々な種類の食品の存在を目の当たりにしてとまどうナイン。麦からできていないゆえに、投獄されてしまいますが、友人の機転のおかげで仲間に迎えられます。平和の日々もつかの間、隣国で新たな対立が発生。ナインたちの活躍で、なんとか和解し、大団円となるものの、そこに、液体という形態の食品が出現し……。(宮澤真理)

 

●じっくりみたい、舞台作品!

【演劇】超衆芸術 スタンドプレー(バリアフリー日本語字幕/手話/作家オリジナルのバリアフリー)

オル太が2017年から展開しているプロジェクト『超衆芸術 スタンドプレー』は、日常の中で出会う笑いを引き起こす現象を調査し、都市生活の中で生まれる無意識の身体の動きや人為的に仮設された街頭のオブジェがもたらす無作為の状況について明らかにしていく。
ロームシアター京都×京都芸術センターによるU35創造支援プログラム”KIPPU”に選出、ロームシアター京都ノースホールで上演された。
(オル太)

 

【演劇】fragments of Tuah – トゥアの片影(マレー語字幕/日本語バリアフリー字幕)

舞台はマレーシア。 主人公は伝説の戦士「ハントゥア」と、クアラルンプールに暮らすミュージシャンである「語り手=わたし」。マレーシアを代表する現代アーティスト、マーク・テたちが、何百年も語り継がれる英雄の痕跡を探し歩き、本や博物館、テレビや映画、街頭や墓場、沖縄にあると言われる実在の痕跡まで追い製作したビデオ・エッセイ。600年以上かけて「マレーシア人」の誇りとして人々に編み込まれた「ハントゥア」の各地・各時代に散らばった物語を再編集し、現代のマレーシアを生きる「わたし」の問いが描き出される。
(ファイク・シャズワン・クヒリ、マーク・テ、シャムスル・アズハー、ウォン・テイ・シィ)

 

【ダンス】『瀕死の白鳥』『瀕死の白鳥 その死の真相』(バリアフリー日本語字幕/日本語音声ガイド/英語字幕)

酒井はなによる『瀕死の白鳥』オリジナル版と、岡田利規演出、酒井はなと四家卯大のチェロによる、白鳥が自身の死因を踊りながら語る『瀕死の白鳥 その死の真相』の2つの公演記録映像。
(Dance Base Yokohama)

 

【ダンス】Dance New Air 2020->21『 n o w h e r e 』(ナレーション+日本語字幕/英語字幕)

様々なボーダーの問題を自身の表現に織り込んできたダンサー・振付家の湯浅永麻が「どこでもない場所(nowhere)」「今、まさにここに(now here)」をテーマにした新作パフォーマンスを映像化。
2020年12月に東京のダンスフェスティバル、 Dance New Air 2020->21にて発表され、日本ダンスフォーラム賞を受賞した『n o w h e r e』を THEATRE for ALL 向けに、作家オリジナルの視点で視覚・聴覚・精神・発達などに障害のある人たちにも届くように作り変えられた映像作品。
(湯浅永麻)

【ミュージカル】ミュージカル「ジパング青春記―慶長遣欧使節団出帆―」(バリアフリー日本語字幕/英語字幕))
1611年慶長の大津波の後、一隻の船が大海原を渡る。民族伝統をベースに、多彩な表現で現代の心を描く劇団「わらび座」が慶長三陸地震と、その2年後に石巻から出港した慶長遣欧使節団という歴史的な出来事を背景に、人間のあり方を多角的に描きだすオリジナル作品。歌や踊り、さまざまな身体表現を駆使するわらび座らしい起伏に富んだ展開と、スペクタクルな舞台構成は娯楽性も高い。東日本大震災からの復興の思いを重ね合わせ、希望を取り戻して生きていく人々を描くミュージカル。(わらび座)

 

ーお出かけ情報編ー

お出かけ情報では、おすすめのイベント情報をお届けします。

”表現”の可能性を追求する話題作3本を全国5都市にて上映!

 監督トークや音遊びの会ライブもお見逃しなく!

「音の行方」「こころの通訳者たち」「へんしん!」は、既存の価値観にとらわれない表現の可能性を探る注目の話題作。全会場で、監督やプロデューサーによるアフタートークを実施します。また、福岡・京都会場では注目の即興音楽集団「音遊びの会」によるライブパフォーマンスも!?ぜひお気軽にご来場ください!

 

◉注目の3作品 日本語字幕付きでの上映!

『音の行方』(107分)

知的障害がある人と即興音楽の出会いが生み出す新たな世界。観客と演者、表現と遊びを縦横無尽に横断するアーティストたちの17年におよぶ軌跡を描く。

 

『こころの通訳者たち What a Wonderful World』(94分)

演劇や映画を視聴覚障害者に届けることに奮闘する通訳者たちを追った、日本唯一のユニバーサルシアター「シネマ・チュプキ・タバタ」製作のドキュメンタリー 。

 

『へんしんっ!』(94分)

電動車椅子を使って生活する石田智哉監督が障害者の表現活動の可能性を探るドキュメンタリー。

 

<スケジュール>

1月20日(土)  会場:りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館 スタジオA

トーク:平塚千穂子(プロデューサー/CINEMA Chupki TABATA 代表)

 

1月27日 (土) 会場: 福岡市美術館 ミュージアム ホール

トーク&ミニライブ:野田亮(監督)、音遊びの会

 

2月3日(土)    会場:いわき芸術文化交流館アリオス 小劇場

トーク:平塚千穂子(プロデューサー/CINEMA Chupki TABATA 代表)、石井健介(ブラインドコミュニケーター)

 

2月10日(土)  会場:東京芸術劇場 シアターイースト

トーク:石田智哉(映画監督)

 

2月17日(土)  会場: ロームシアター 京都 ノースホール

トーク&ライブ:野田亮(監督)、音遊びの会

 

ー編集部注目トピック!ー

テレビドラマ「『手話劇!夏の夜の夢』きこえない人と きこえる人が共に楽しめる!シェイクスピア劇」が1月3日21:00よりNHK Eテレにて放送されます。
 

1月20日・参加費無料・オンラインあり・ART SUPPORTER@KAGOSHIMA 表現活動のあれこれ@鹿児島

鹿児島県内で障害のある人たちの表現活動を行なっている3団体の活動と厚生労働省が実施している障害者芸術文化活動普及支援事業、鹿児島県障害者芸術文化活動支援センターの活動についての事例を紹介。このような活動を地域にどのように結びつけていくのかについて共に考え話し合う場をつくるイベントです。

 

 

12/31・ 7時より Eテレ手話で楽しむみんなのテレビ×アニメしゅわわん!第1話~第5話再放送!

写真家・文筆家として活躍する齋藤陽道さんの一家をモデルとしたアニメ。齋藤さんと妻はろう者で、2人の息子は聴者。親子の会話は“手話”で交わされている。その様子を一言で表すなら…しゅわわん!手話表現者として登場する江副悟史さんの表情豊かな手話にも注目。

 

アートと福祉のイベント情報をお寄せください

THEATRE for ALL編集部では、アートと福祉の活動や、障害のある方も参加しやすいユニバーサルなお出かけ情報等をSNSやWEBページを通して、広めていく活動をお手伝いしていきたいと考えています。掲載可否や方法等はご依頼頂いて以降のご相談にはなりますが、情報掲載をご検討の方はぜひ一度、お問い合わせください。

 

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